抗てんかん薬の副作用には注意


どんな薬でも長く飲み続けるとなると、気になるのが副作用のことです。
抗てんかん薬の副作用には、飲み始めて間もない時期に起きる、薬物アレルギー反応が関係する薬疹などの症状と、服薬量が増えるにしたがって出やすくなる神経系の呼吸抑制症状、そして長期服用に伴う副作用があります。
ただし薬の種類によって副作用の出やすさ現れ方には少し違いがありますし、すべての人に起きるわけでもありません。

薬物アレルギー反応がかかわる薬疹は、ごくまれに重症化することがあります。
重症化すると命の危険もありますが少しずつゆっくりと薬の量を増やしていくこと、薬疹が出た場合は原因になっている薬は中止して別の薬に変更することで、危険な事態を避けることができます。
薬を飲み始めてから皮膚の広い範囲が赤くなる。
目の充血や唇のただれなどの粘膜の異常。
38度以上の高熱、リンパ節の腫れなどの症状が見られたらすぐに医師に相談するようにしてください。
皮膚粘膜眼症候群や薬剤性過敏症症候群などの、重篤な状態になる可能性があります。

これらの薬物アレルギー性の副作用が生じていないかは、血液検査で薬剤によるリンパ球刺激試験を行うことで確認をすることができます。
薬物アレルギー反応による副作用は、投与開始1~2週間遅くとも2~3か月以内に生じてきますので飲み初めには、十分に注意が必要です。
薬の量と関係する副作用は、用量依存性の副作用といい、眠気、ふらつき、めまい、吐き気、精神症状が不安定になったりまれに呼吸抑制も出てきます。

抗てんかん薬は神経細胞の過剰な興奮を抑えるために服薬するのですから、神経系の働きを抑制する作用は副作用というより本来の作用で、どんな種類の薬でも量を増やしすぎれば起きてくる症状です。
長期服用に伴う副作用としては、体重増加、多毛、脱毛、尿路結石、小脳萎縮、骨粗しょう症などがあります。
抗てんかん薬の種類によっては腎機能や肝機能の障害、心電図の異常や血液異常など様々な副作用が起こる可能性がありますので、急激な体重増加などが見られた場合はすぐに医師に診断してもらってください。
抗てんかん薬を服用している間は、定期的な検査を受けることが必要です。

油断できない薬物アレルギーを防ごう

抗てんかん薬は適切な服薬量を規則的に飲み続けることで、多くの人たちはてんかんの発作が起きなくなります。
てんかんを持っている人たちの取り組みとしてぜひしっかりと続けていきたいのが、きちんと薬を飲むということです。
服用した薬の成分は徐々に肝臓で代謝され、腎臓を通して体の外に排泄されていきます。

決まったタイミングで次の薬を服用しないと、薬の血中濃度は下がってしまい異常放電が起きないようガードする役割が、果たせなくなってしまいます。
服薬しても発作が一向に減らないという人の中には、実は薬を飲んだり飲まなかったりと非常に不規則な服薬になっている人が、少なくはありません。
1回分の薬を小分けしていれておくピルケースやスマートフォン、携帯電話などのアラーム機能を利用するなど、飲み忘れを防ぐ工夫をすることが大切になってきます。

抗てんかん薬の多くはほかの薬の作用に影響を受けたり、逆に影響を与えたりします。
抗てんかん薬どうしに限らず持病で服用している薬との相互作用もありますので、常用している薬との飲み合わせについては医師や薬剤師に相談が必要になってきます。
特に高齢の人たちはたくさんの薬を飲んでいる人もいます。

てんかんの治療を始めるときには、持病でいつも飲んでいる薬を持参して飲み合わせを調べてもらうようにしてください。
市販薬やサプリメントについても、注意が必要になってきます。
服用を考えているときはあらかじめ医師や薬剤師に相談しておきましょう。

薬ではありませんがグレープフルーツジュースには、注意が必要です。
カルバマゼピンなどの抗てんかん薬服用前後に飲んでしまうと、薬の血中濃度を急上昇させてしまいます。
薬は水で飲むのは当然のこととして、その前後にもグレープフルーツジュースは飲まないようにしてください。