てんかんは漢方薬で改善できるのか


てんかんに効く漢方薬として有名な物に、柴胡加竜骨牡蠣湯、柴胡桂枝湯、抑肝散、葛根湯、五苓散などがあります。
柴胡加竜骨牡蠣湯は比較的体力があり、てんかんのほか、不眠、いらだち、動悸などを感じる人に効能があります。
独特な臭いや苦みがある生薬ですが、てんかんのような症状を改善するのに効果があります。

また、柴胡桂枝湯もてんかんの症状の改善に役立つ生薬です。
体力が中ぐらいかそれより弱い程度の人で、てんかん、寝汗や胸のつかえ、頭痛、吐き気などがある人に向いています。
西洋医学のてんかんの薬と併用することで効能が高まることもあります。
抑肝散は、神経が過敏でイライラする、興奮する、ヒステリーなどの人に処方されるお薬です。
神経の高ぶりを鎮めてくれる作用があります。
てんかんの発作を予防する効能もあり、予防薬として使うこともできます。

葛根湯は風邪薬として有名な漢方薬ですが、てんかんの薬としても効果があります。
特に、口を真一文字に結んで、強いけいれん発作をおこすひとに向いています。
五苓散は体の水分のバランスを整える漢方薬です。
体内の水分の循環がうまくいかないと、めまいやはきけ、下痢、動悸などに苦しめられます。

このような症状を漢方では「水毒」といっています。
五苓散は、よだれや泡を吹くなど、水毒症状がつよいてんかんの患者さんに効果を発揮します。
ここに挙げたほかにも、漢方ではてんかんに効果を発揮する薬はまだあります。
抑肝散加陳皮半夏は抑肝散に陳皮と半夏を加え、大人向きにしてあります。
てんかんの発作を予防する効果があり、疲れやすい人や興奮しやすい人に処方されることが多い薬です。

漢方薬を服用するタイミングは食事の前の空腹時にすることが大事です。
食事の後に服用してしまうと漢方の吸収が悪くなってしまいます。
また漢方を服用してもてんかんの薬は勝手に止めてはいけません。
服用をやめてしまうと事故をおこしてしまうことがあり十分な注意が必要です。

古くから使われている漢方薬の始まりは飛鳥時代?

漢方薬の歴史の始まりはいつでしょうか?漢方薬はもともとは中国で生まれた伝統的な医学です。
飛鳥時代以前から、朝鮮半島経由で渡来人が医学を伝えにやってくることがしばしばありました。
歴史をひもとくと、6世紀になると中国から針治療に基づいた伝統医学がもたらされるようになりました。
さらに飛鳥時代になると遣唐使、遣隋使という形で中国から独自の医学が伝えられたのです。

当時中国の医学を伝えていたのは主にお寺にいる僧侶でした。
お寺の僧侶は、中国に留学し、独特の医学を学んで帰国したのです。
日本に渡った医学は日本独特の医学として発達するようになり、中国の医学とは区別されるようになりました。
江戸時代になるとさらにオランダの国から西洋医学が伝えられたので、日本の医学とは別のものであることをはっきりさせる必要がありました。

それで、中国の医学を中医学、日本独特の医学を漢方と呼ぶようになったのです。
江戸時代は鎖国により、中国との往来が途絶えてしまった時期でした。
中国から新たな情報がもたらされなくなった日本は、独自の医学として漢方を発達させるしかなくなったのです。

しかし、江戸時代はオランダから来た西洋医学が注目され始めていたので、次第に漢方に目を向ける人は次第に減っていきました。
明治維新になると明治政府は新たな政令を制定し、漢方医制度の廃止を決定しました。
これにより、漢方医は正式な医者とは認められないことになったのです。

第二次世界大戦が終わると、中国との国交が正常化されるのに伴い、漢方の実力が徐々に認められるようになってきました。
そして現在、漢方薬は西洋医学では治せない慢性病などに実力を発揮したり、予防に効果をもたらす薬として人気が高まっています。