てんかんは治療すれば社会復帰も可能

てんかん治療を応援する医師
てんかんは日本では1000人に5~10人の割合でみられる病気で三歳以下で発病するのが最も多いといわれています。
てんかんには特発性てんかんと症候性てんかんがあり特発性は原因が不明で脳に病変が見当たらない事が多く研究が進められています。
症候性は脳に傷がついたり障害が起こることで発症します。
出産時に脳を損傷した場合や髄膜炎、低酸素、脳梗塞やアルツハイマー等が原因になる場合があります。

てんかんは大脳の神経細胞がリズムを乱し電気的な乱れが生じることで発作が起こるといわれおり脊髄や末梢神経が興奮することでも起こることがあります。
けいれんのような発作が起こったり全身の筋肉が硬直や脱力したりする全身発作と口をモグモグ動かしたり視覚や聴覚が異常をきたす等の部分発作があり一度だけではなく繰り返すのが特徴です。

てんかんには言語障害や記憶障害等の高次脳機能障害が症状として現れる時があり子供のてんかんの場合発達障害や知的障害などが合併することがあります。
二次的な症状として心理的な負担も大きく絶望感や孤立感から精神的な問題を起こす事もあります。

てんかんの治療法は薬物療法が最も多く外科手術や食事療法等もあります。
80%以上の患者が薬や外科手術で発作をコントロールすることができるといわれており適切な治療法をすれば薬を減らし最終的には薬を止めることもできます。
一人ひとり症状が異なるので医師の指示を受けながら段階的に薬を変更したり減らしたりしながら様子をみて時間をかけて治療していきます。

発作が起こることを考えると就職するのを躊躇してしまう人のためにハローワークや障害者就業・生活支援センター等ではジョブカウンセラーを設けているところもあります。
トライアル雇用やジョブコーチ支援などもあり社会復帰にむけての相談に応じてくれます。
あらかじめ企業は理解を示した上で雇用してくれる所が多いので精神的な負担を軽減することができます。

てんかん患者のためのリハビリテーションとは

てんかん患者が社会復帰するためのリハビリテーションには理学療法、作業療法、聴覚言語療法等の様々な種類があります。

理学療法や作業療法では発作や薬の副作用等によって運動機能障害が生じた部分をリハビリテーションしていきます。
筋力の強化や維持、麻痺の回復等を行い日常生活ができる運動能力を身に付けていきます。
聴覚言語療法では記憶障害や失語等の高次脳機能障害のリハビリテーションを行っていきます。
聴覚言語療法では脳の認知機能訓練も行っていきます。

てんかんの人が自分の病気を知り向き合っていくためのMOSESプログラムというものがあります。
原因から治療、対処法、日常生活等の9つのテーマに沿って学んでいきます。
同じ病気の人やトレーナーと一緒に意見交換をしながら学んでいくので悩み事を打ち明けたりもでき心理的にも楽になる事もあるようです。
病気について正しい知識を得ることで病気と上手に向き合うことができ薬の副作用に悩むことが少なくなったり発作が減るということが科学的に証明されているプログラムです。

てんかんの患者のリハビリテーションで欠かせないのは体重のコントロールです。
薬によっては体重が増えすぎると効果が上がらないものがある事と何よりも発作が起こって転倒したときに体重が重いと大ケガをすることがあるようです。
介助が必要な場合にも介助する側の負担を軽減させるためでもあります。
激しい運動はせず安全に行える運動をして、体重が増えすぎないようにコントロールしていきます。
他にも子供の運動機能や認知機能を促す訓練等の発達支援や家族への指導もリハビリテーションのひとつです。
心理面や運動面等の様々な角度からリハビリテーションを行っています。